従業員が全員同じオフィスにいる場合、同僚の席まで歩いて行き、直接同僚に来客を知らせたり、チームメンバーを集めてミーティングを開催したりできます。しかし、チームメンバーがさまざまな場所で別々に働いている場合は異なります。オフィスでの勤務と同等以上の生産性を維持するには、コミュニケーション方法や作業方法を見直す必要があります。
テレワークの普及に伴い、管理者は今まで以上に生産性や顧客に提供するサービスを向上させる必要があります。Zoho CRMには、テレワークをより円滑に行うためのアプリケーションを集めたテレワーク用ツールキットが用意されています。
機能と料金プラン
テレワーク用ツールキットがどのように日々の業務に役立つのか、利用例を見てみましょう。
利用例1:営業チームが確度の高い商談を抱えています。対象の取引先の顧客から、10営業日以内に製品を導入したいため対応するように依頼がありました。
課題: 営業マネージャーは、顧客に製品を提供する前に、製品担当者、営業担当者、技術担当者を1つのチームとしてまとめ、ディスカッションを行い、計画を練る必要があります。チームのメンバーはそれぞれ異なる場所や異なる時間帯に勤務しているため、これらのメンバーをまとめることが営業マネージャーの課題になりました。
解決策: この場合、Zoho Cliqによるチャットが効果的です。Zoho Cliqでチームメンバーに該当の顧客のデータを共有し、詳細についてチャットで素早くやりとりを行うことができます。営業マネージャーは、Zoho Cliq内にグループを作成して主なメンバーを追加し、メールや電話の代わりにチャットで情報を共有することができます。
利用例2:導入計画が定まった後、営業マネージャーは顧客とのミーティングを開催して、詳細を共有することにしました。
課題: 営業マネージャーは、計画を開始する前にどのように製品を導入するか顧客が完全に把握できるように、また、顧客から計画に対する意見を聞くために、チームの製品担当者と技術担当者に製品の導入計画の説明を依頼しました。
営業担当者は、チームで参照できるようにZoho CRMで予定を作成し、カレンダーにミーティングを登録しました。しかし、ミーティングはZohoサービス以外のアプリケーションを用いて行われたため、ミーティングの録画データ、参加者の詳細データ、ミーティングに招待したユーザーのデータをZoho CRMに保存できませんでした。チームメンバーは、これらの詳細データをZoho CRMで確認できないため、確認するたびにアプリを切り替える必要があります。
解決策: このような場合、Zoho MeetingをZoho CRMと連携させることで、上記の課題を解決することができます。連携により、Zoho CRMから簡単にオンラインミーティングを開催することができます。また、ミーティングの録画データ、参加者の詳細データ、日時、その他のミーティングに関する情報をZoho CRM内に連動して保存することができます。チームメンバーは、Zoho CRM内からこれらのデータを確認することができます。ミーティングを設定すると、アプリケーションから参加者の招待メール宛てに招待メールが自動で送信されます。営業マネージャーの手間を省くことができます。
利用例3:製品の導入が開始しました。利用方法の把握やトラブルシューティングができるようにするために、顧客からチームの製品担当者にトレーニングを行ってほしいと依頼がありました。
課題: 製品担当者は顧客の地域まで出張に行くことができず、実地でトレーニングを行うことができません。その代わりとして、インターネット上で10日間トレーニングを行うことにしました。しかし、利用するアプリケーションとZoho CRM間で顧客の詳細データを同期できないため、営業マネージャーは開催されたセッションの回数や内容を効率よく正確に把握できませんでした。
解決策: この場合、Zoho ShowTimeが役立ちます。 Zoho CRMとZoho ShowTime間の双方向同期により、セッション時の反応、参加者のアンケートへの回答、受講者からの質問内容など、ShowTimeのセッションに関する詳細情報をCRMアカウント内から確認することができます。担当者はShowTimeのセッションで使用するスライドを準備し、CRM、またはShowTimeからセッションを開催することができます。CRMアカウント内から参加者を招待することもできます。
このように、テレワークをより円滑に行うためには、さまざまなアプリケーションが必要となります。Zoho CRMでは、テレワークに役立つアプリケーションを集めたツールキットを利用することができます。ツールキットに含まれるアプリケーションの特徴は次のとおりです:
- データ、レポート、ダッシュボードを共有できます。また、ワークフローの通知や活動のリマインダーを送信できます。Zoho Cliqの詳細については、 こちら をご参照ください。
- Zoho CRMの予定タブからチームや顧客とのオンラインミーティングを開催することができます。音声/ビデオによるミーティングや画面共有機能を使用することで、製品のプレゼンやデモを実施したり、顧客サポートのトラブルシューティングをしたりすることができます。Zoho Meetingsの詳細については、 こちら をご参照ください。
- オンライン上で顧客向けのセミナーや顧客とのトレーニングを開催することができます。Zoho ShowTimeまたはZoho CRMから参加者を招待することができます。 Zoho ShowTimeの詳細については、 こちら をご参照ください。
利用条件
必要な権限
管理者の役職のユーザーが、この機能を利用できます。
テレワーク用ツールキットの設定
テレワーク用ツールキットを設定するには
- [設定] → [マーケットプレイス] → [Zoho] の順に移動します。
- [テレワーク用ツールキット] のバナーで、 [有効にする] をクリックします。
これら3種類のアプリケーションが有効になります。
- Zoho ShowTimeを有効にするには、Zoho ShowTimeアカウントにログインします。Zoho ShowTimeのアカウントが登録されていない場合は、アカウントを作成します。
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Zoho ShowTimeアカウントで、 [管理者用機能] に移動して [連携] タブをクリックし、Zoho CRMとの連携を有効にします。
メモ
- エラーが発生する場合、テレワーク用ツールキットのアプリケーションが有効にできない可能性があります。その場合は、 [テレワーク用ツールキット] の各アプリケーションの項目にある [設定する] ボタンをクリックして、もう一度アプリケーションを有効にしてください。クリックすると、連携ページに移動します。連携を再度有効にするには、 [今すぐ試す] 、または [有効にする] をクリックしてください。

- CRMアカウントに登録されているすべてのユーザーは、Zoho CliqとZoho Meetingの参加者として自動的に識別されます。ただし、Zoho ShowTimeに関しては、管理者がアクセスを許可するCRMの権限を手動で選択する必要があります。詳細については、このページの 「Zoho Cliq、Meeting、ShowTimeへのCRMユーザーの招待」 セクションをご参照ください。
- Zoho ShowTimeのセッションを、CRMアカウントに登録されている組織ユーザーに対して開催することはできません。現在、見込み客と連絡先に対してのみセッションを開催できます。
- Zoho CRMの予定から招待できる参加者の上限は、50人です。ただし、Zoho Meetingsからは100人まで招待することができます。
- Webセミナーを開催できるのは、Zoho Meetingsからのみです。
Cliq、Meeting、ShowTimeへのCRMユーザーの招待
初期設定では、CRMの管理者がテレワーク用ツールキットを有効にすると、CRM内で管理者権限を持つユーザーはこれら3種類のアプリケーションにアクセスできるようになります。他の権限を持つユーザーは、Zoho CliqとZoho Meetingにのみアクセスできるようになります。
管理者権限以外の権限を持つユーザーに対してZoho ShowTimeへのアクセスを有効にするには、管理者は手動で対象のユーザーに権限を付与する必要があります。
管理者権限以外の権限を持つユーザーに対してZoho ShowTimeを有効にするには
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テレワーク用ツールキットを有効にした後、[設定]→[マーケットプレイス]→[Zoho]の順に移動して、Zoho ShowTimeに表示されている [管理] をクリックします。
または、 [設定] → [マーケットプレイス] → [すべて] → [Installed] (インストール済み)の順に移動して、 [Zoho ShowTime] をクリックします。
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Zoho ShowTimeのページで、 [各種設定の管理] をクリックします。
- [Extension Details] (拡張機能の詳細)ページで、 [Change Permission] (権限を変更)をクリックします。
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[Manage Profiles] (権限の管理)をクリックして対象の権限を選択し、 [Save] (保存)をクリックします。
権限が付与されたユーザーは、見込み客や連絡先向けにZoho ShowTimeで同僚と共にセッションを開催することができるようになります。
CRM内のZoho ShowTimeタブ
Zoho CRMとZoho ShowTimeとの連携では、アプリケーション間でデータの双方向同期が行われます。Zoho ShowTime連携を有効にすると、次のタブがCRMアカウントに追加されます:
Zoho ShowTime連携の詳細については、 こちら をご参照ください。
- Zoho ShowTime: CRMアカウントでShowTimeのセッションを作成し、見込み客や連絡先を招待することができます。
ShowTimeアカウントでは、CRMアカウントに登録されている見込み客や連絡先の一覧を表示したり、見込み客や連絡先に招待メールを送信したりすることができます。また、CRMで作成したカスタムビューに基づいて連絡先にフィルターを適用することもできます。

- ShowTime Sessions: CRMでセッションを作成することができます。また、参加者数、質問数、参加者の反応、アンケートの実施回数など、さまざまな詳細情報を確認することもできます。

- 関連リスト内のShowTimeの詳細データ: 見込み客や連絡先の関連リストにセッションの詳細が表示されます。

よくある質問(FAQ)
- テレワーク用ツールキットの料金はいくらですか?
2020年12月31日までは無料で利用することができます。
- どの種類のCRMのプランでテレワーク用ツールキットを利用できますか?
すべての有料プランと、スタンダードプランを含む上位のプランの試用版で利用できます。
- アプリケーションを個別に有効にする必要はありますか?
いいえ、セットとしてすべてのアプリケーションを有効にする必要があります。テレワーク用ツールキットを有効にすると、3種類のアプリケーションが自動で有効になります。Zoho ShowTimeに関してのみ、ShowTimeアカウントにログインし、[管理者用機能]の[連携]タブからZoho CRMとの連携を有効にする必要があります。
- テレワーク用ツールキットを利用できるユーザーは?
テレワーク用ツールキットは、次のユーザーが利用できます:
- 新しく登録したユーザー。
- サブスクリプション期間が切れていて、試用版を利用中のユーザー。
- テレワーク用ツールキットに含まれているアプリケーションとの連携をまだ設定していないユーザー。
- すでに5月分の料金の支払いが完了しています。返金してもらうことは可能ですか?
テレワーク用ツールキットの Zoho Cliq 、 Zoho Meeting 、 Zoho ShowTime の機能は、無料プランのものです。すでに有料プランに登録済みの場合は、返金はありません。
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有料プランのサブスクリプションの期限が来月で切れます。このテレワーク用ツールキットを利用することはできますか?
はい、2020年12月31日までの間はテレワーク用ツールキットを無料で利用することができます。ただし、Zoho Cliq、Zoho Meeting、Zoho ShowTimeで利用できる機能は無料プランのものです。そのため、有料プランで利用していた機能のうち、利用できない機能もありますのでご注意ください。
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テレワーク用ツールキットのうち、1種類のアプリケーションのみ利用する場合、無料で利用することはできますか?
はい、テレワーク用ツールキットからアプリケーションを選択して利用することができます。2020年12月31日までの間は請求されませんが、その後は有料で利用可能になる予定です。
- 利用しないアプリケーションを無効にするにはどうすればよいですか?
テレワーク用ツールキットを有効にすると、3種類のアプリケーションがすべて有効になります。無効にするには、設定で各アプリケーションにある [今すぐ設定] 、または [管理] をクリックして、設定する必要があります。
- 3種類のアプリケーションのうち、2つのアプリケーションは有料プランを利用しています。残りのアプリケーションを無料で利用することはできますか?
はい、無料プランで利用することができます。テレワーク用ツールキットを有効にして、対象のアプリケーションに該当する [今すぐ設定] 、または [管理] から有効にしてください。また、連携しないアプリケーションは無効にしてください。
- Zoho ShowTime内でセッションの詳細を変更した場合、Zoho CRMに反映されますか?また、逆の場合でも反映されますか?
はい。Zoho CRMとZoho ShowTime間では、双方向同期が行われます。これにより、片方のアプリケーションで行われた変更内容は、両方のアプリケーションに反映されます。
- 3か月間の試用期間後に支払いを行わない場合、データは消去されますか?
3か月間の試用期間後にサブスクリプションを更新しなくても、データは消去されません。この連携では双方向同期が行われるため、Zoho Meeting、Zoho ShowTimeのデータはそれぞれのアプリケーション内に保存されます。これらのアプリケーションの詳細情報は、見込み客や連絡先のデータで確認できます。
- 自分のCRMアカウントに登録されているユーザーとShowTimeのセッションを開催することはできますか?
いいえ。現在、見込み客や連絡先に対してのみセッションを開催できます。