移動ブロック

移動ブロック

移動ブロックとは

移動ブロックは、自動ガイドボットのフローで処理を実行するために使用する、処理ブロックの種類の1つです。別のブロックへの移動処理を実行するために使用できます。移動先には、別のフロー内のブロックも選択可能です。移動ブロックは、ある内容についてのやりとりに続けて、別の内容についてのやりとりを行いたい場合などに使用すると便利です。たとえば、顧客が商品の注文を完了した後に、続けて別の注文を行うかどうかを自動ガイドボットにより質問します。顧客が「はい、続けて注文を行います」を選択した場合、注文ブロックに戻ることができます。顧客が「いいえ、別の注文はありません」を選択した場合、注文のキャンセルや返金の処理を行うための専用のフロー内のブロックに移動することが可能です。

以下のような移動が可能です。

  • 同じフロー内で別のブロックに移動する
  • 同じ部門の別のフロー内のブロックに移動する
  • 別の部門のフロー内のブロックに移動する
移動ブロックは、複数の部門で協力して対応する場合のやりとりに、特に役立ちます。

Notes
フロー間の移動を設定する際には、移動ブロックで入力変数と出力変数の両方を関連付ける必要があります。

移動ブロックの利用メリット

  • ブロック間のスムーズな移動:同じフロー、または、別のフローのブロックに簡単に移動できます。
  • 顧客の回答に応じたやりとり:顧客の回答に基づいて、自動ガイドボットの回答内容をリアルタイムに調整できます。
  • 顧客サービスの品質向上:途切れのないフローを作成して、顧客へのスムーズな案内を実現できます。
  • 多様なニーズへの対応:顧客の多様な要件に応じた経路を用意し、自動ガイドボットの対応範囲を拡げることができます。 

移動ブロックの作成

自動ガイドボットのフローの作成時に、移動ブロックを追加して設定できます(フローの作成方法についてはこちらをご参照ください)。

フローに移動ブロックを追加するには、次の手順を実行します。

1.フローの作成画面で、[+](追加)アイコンをクリックします。

2.ブロックの追加画面が表示されるので、[処理ブロック][処理ブロック][移動]の順に選択します。

3.[ブロック名]欄に、ブロックの名前を入力します。ブロック名には、重複しない名前を付ける必要があります。また、日本語は使用できませんのでご注意ください。

Notes

すでに登録されているブロック名を入力すると、以下の画像のようにエラーが表示されます。 

4.移動先として、[現在のフロー]または[その他のフロー]のいずれかを選択します。

  • [現在のフロー]を選択した場合、現在のフローから移動先のブロックを指定する必要があります。

Notes
移動先のブロックは検索して、選択することも可能です。

 

  • [その他のフロー]を選択した場合、別のフローを選択して、選択したフロー内にある移動先のブロックを指定する必要があります。

Notes
現在のフロー内の移動は、以降のブロックがある場合は実行できません。移動ブロックがフローの末尾にある場合にのみ可能です。
5.入力変数の関連付けを設定し、[保存する]をクリックします。
6.出力変数の関連付けを設定し、[保存する]をクリックします。 

Info
この関連付けに基づいて、収集したデータが移動時に現在のフローから別のフローに変数を用いて送信されます。
7.移動先に「その他のフロー」を選択した場合、設定をクリックすると選択したフロー内の変数の一覧が表示されます。こちらで、選択したフローの変数に、現在のフローの変数を関連付ける必要があります。

Notes
移動先として選択したフロー内に関連付け対象の変数がない場合、その旨のメッセージが表示されます。

 

たとえば、「受付」という名前のフローを作成していて、「客室の予約」 という別のフロー内の「客室の一覧」という名前のブロックに移動するとします。ブロック「客室の一覧」には、2つの先行ブロック「名前」、「住所」が接続されています。移動する際には、フロー「受付」内にあるブロック「名前」と「住所」のデータを、変数を用いてフロー「客室の予約」に受け渡す必要があります。これには、入力変数の関連付けの設定が必要です。フロー「受付」に移動ブロックを追加した後、ブロックの設定画面で以下の詳細を入力します。
  • ブロック名 :ブロック名を入力します(例:客室の一覧への移動)。
  • 移動先のフロー移動先のフローを一覧から選択します(例:客室の予約)。
  • 移動先のブロック対象のブロックを一覧から選択します(例:客室の一覧)。
  • 入力変数の関連付け:移動先に「その他のフロー」を選択した場合、設定をクリックすると選択したフロー内の変数の一覧が表示されます。こちらで、選択したフロー内の変数に、現在のフロー内の変数を関連付ける必要があります。
  • 出力変数の関連付け:同様に、現在のフロー内の変数の一覧が表示されます。こちらで、現在のフロー内の変数に、選択したフロー内の変数を割り当てる必要があります。この設定に基づき、収集したデータが移動先のフローでの処理の完了後に、移動先のフローから現在のフローに引き継がれます。
たとえば、フロー「客室の予約」 を実行した後、自動ガイドボットは残りのブロックを完了するために、親のフロー「受付」に自動的に戻ります。この際、フロー「客室の予約」からフロー「受付」に、「客室の詳細」などのデータを変数を用いて受け渡す必要があります。対象の変数を取得するには、客室の一覧への移動ブロックで、出力変数の関連付けを設定する必要があります。上記の手順1~4に従って入力変数の関連付けの設定を完了した後、次の手順を実行します。
 
1.フロー「客室の予約」から取得する変数を選択します。
2.選択した変数を、現在のフロー内の新しい変数に関連付けます。
3.[関連付けを追加する]をクリックし、さらに変数を追加して関連付けることも可能です。
4.[エラーメッセージ]欄でエラーメッセージの内容を確認します。標準の内容のまま設定するか、必要に応じて内容を編集できます。
5.設定が完了したら、[保存する]をクリックします。 

移動ブロックの編集

ブロックの設定内容は、必要に応じていつでも編集できます。フローが公開中、または下書きであっても編集は可能です。編集するには、以下の手順を実施します。

1.フローの一覧画面で対象のフローをクリックし、フローの編集画面を開きます(フローにカーソルを合わせると表示される鉛筆アイコンをクリックすることでも編集画面を表示できます)。


2.対象の移動ブロックをクリックします。
3.表示された操作メニューの一覧から[ブロックを編集する]を選択します。

4.ブロックの編集画面が表示されるので、必要な変更を加えてから[保存する]ボタンをクリックします。

5.フローの設定画面の右上にある[保存する]をクリックして、フローの下書きを保存します。 
6.フローの設定が完了したら、[公開する]をクリックして、フローを公開します。

Notes

移動ブロックの編集に関する留意事項:

  1. ブロックを編集した際に、顧客と自動ガイドボットとのチャットのやりとりが進行中の場合、進行中のやりとりには以前のフロー(ブロック)の設定内容が適用されたままになります。以降で新しいチャットのやりとりを開始する際には、更新後のフロー(ブロック)の設定内容が適用されます。
  2. ブロックの変更後に変更内容を反映させるには、フローを再度公開する必要があります。
  3. 入力変数に変更を加えると、その変数が使用されているすべてのフローで自動的に更新されます。

移動ブロックのコピー  

作成したブロックの設定情報を再利用する場合、ブロックのコピー(複製)機能を利用できます。対象のブロックをコピーして、新しいブロックとして貼り付けることでフローに追加できます。貼り付けたブロックの設定情報はそのまま適用するか、必要に応じて変更を加えることができます。

1.フローの一覧画面で対象のフローをクリックして、フローの編集画面を開きます。対象の移動ブロックをクリックします。
2.表示された操作メニューの一覧から[ブロックをコピーする]を選択します。ブロックの設定情報が、クリップボードにコピーされます。
3.フローの編集画面で、コピーしたブロックを貼り付けるには、[+](追加)アイコンをクリックします。  

Info
[応答ブロック]→[クリップボードから]の順に選択します。

4.ブロックの設定情報が表示されるので、必要な変更を加えてから[貼り付ける]ボタンをクリックします。

 

 

Notes
移動ブロックのコピーに関する留意事項:
  1. クリップボードにコピーしたブロックの設定情報は、何度でも貼り付けることができます。コピーしたブロックが不要になった場合、クリップボードの内容を消去することが可能です。消去するには、[クリップボードから]の右側にある[x](クリアする)アイコンをクリックします。
  2. 既存のブロックをコピーする際、変数を含む設定情報がすべてコピーされます。フローに追加する前に、設定情報を必要に応じて編集できます。ブロック名は重複しない名前にする必要があるため、コピーして貼り付けたブロックの名前には、既存のブロック名の後に「_copy」が自動で追加されます。このブロック名は、必要に応じて変更できます。
  3. コピーしてフローに追加したブロックを削除すると、クリップボードに保存されていた設定情報も削除されます。

移動ブロックの削除

1.フローの一覧画面で対象のフローをクリックし、フローの編集画面を開きます(フローにカーソルを合わせると表示される鉛筆アイコンをクリックすることでも編集画面を表示できます)。


2.対象の移動ブロック をクリックします。
3.表示された操作メニューの一覧から[ブロックを削除する]を選択します。

4.確認画面で、[はい、削除します]をクリックします。


Info
 削除したブロックを復元したい場合は、この段階でフローの編集画面の左側にある[元に戻す]アイコンをクリックすることで復元可能です。ただし、以降の手順を行うと、復元できなくなりますのでご注意ください。

5.フローの設定画面の右上にある[保存する]をクリックして、フローの下書きを保存します。
6.フローの設定が完了したら、[公開する]をクリックして、フローを公開します。

 

Notes

移動ブロックの削除に関する留意事項:

  1. ブロックを削除した際に、顧客と自動ガイドボットとのチャットのやりとりが進行中の場合、進行中のやりとりには以前のフロー(ブロック)の設定内容が適用されたままになります。以降で新しいチャットのやりとりを開始する際には、更新後のフロー(ブロック)の設定内容が適用されます。
  2. ブロックの削除後に変更内容を反映させるには、フローを再度公開する必要があります。

他の内容に関連付けられているブロックを削除しようとすると、エラーメッセージが表示されます。以下の画像は、エラーの表示例です。  

ブロックの後に続く経路が設定されている場合:

 

 

ブロックが別のフローへの移動処理に使用されている場合:

 

 

利用例

A)別のフローに移動する例

ある旅行代理店では、自社のWebサイト上で自動ガイドボットを通じて航空券、宿泊施設、タクシーの予約を受け付けています。
自動ガイドボットでは、航空券、宿泊施設、タクシーのそれぞれのサービスについて別々の予約フローを使用しています。ここで、あるフローにおいて、別のフローに移動するための移動ブロックを設定しておくと、顧客はあるサービスについての予約を行った後、そのまま別のサービスの予約を開始できます。また、入力変数や出力変数を関連付けることで、あるサービスの予約において取得した情報を、別のサービスの予約にも反映できます。これにより、顧客は同じ情報を何度も入力しなくて済むようになります。  

B)同じフローの中で別のブロックに移動する例

モバイル端末の販売を行うある会社では、Webサイト上の自動ガイドボットを通じて、故障した端末の修理を受け付けているとします。
自動ガイドボットのフローでは、最初に端末を選択してもらい、端末識別番号(IMEI)と購入日を入力してもらいます。続けて、故障や不具合の内容を1つ選択してもらい、選択した内容に応じて、該当の故障や不具合に関する詳細な質問に回答してもらいます。その後、「他にも故障している箇所がありますか?」という質問を表示します。ここで、フロー上で「はい」という選択肢の先に移動ブロックを設置し、移動先として故障や不具合の内容を選択する選択肢ブロックを指定します。これにより、顧客が「はい」という選択肢を選んだ場合に、故障や不具合の内容を選択する画面を再表示できます。
 
このように、移動ブロックを使用すると、顧客が選択した内容に合わせて、処理の続きとしてふさわしいブロックに移動できます。
Info

入力変数と出力変数の関連付け設定は、フロー間を移動する際に機能します。

対応している問い合わせ経路  

移動ブロックは、以下のインスタントメッセージサービスとの連携による問い合わせ経路の自動ガイドボットで利用できます。

Notes
ブロック数の上限に達した場合にブロックをさらに追加するには、以下のいずれかの手順を実行する必要があります。
  1. 新しいフローを作成し、移動ブロックを使用して2つのフローを接続する 
  2. 既存のフローから不要なブロックや経路を削除する

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