Zoho CRMでは、ソーシャルメディア管理サービス「Zoho Social」との連携が可能です。連携すると、ソーシャルメディア上の情報をZoho CRM内の顧客情報と関連付けて参照したり、Zoho CRMの画面からソーシャルメディア上の顧客の投稿に反応やコメントしたりできます。ソーシャルメディアでは、広くさまざまな人とつながり、やりとりすることが可能ですが、Zoho CRMのデータを連動することで、
重要な顧客や有望な見込み客
の投稿など、優先して対応すべき情報を簡単に抽出できます。
Zoho CRMのソーシャルメディア連携機能を有効にして、組織のTwitter/Facebookのアカウントを連携すると、[ソーシャル]タブを利用できるようになります。これにより、複数のソーシャルメディア上の情報をまとめて把握できるだけでなく、重要な顧客を見極めることができます。
なお、ソーシャルメディア連携の設定は、ソーシャル管理者の権限を持つユーザーが行う必要があります。連携設定は組織全体に反映されます。以下は、ソーシャルメディア連携を通じて可能になる操作の一覧です。
Zoho CRMの[ソーシャル]タブを利用するには、まずソーシャルメディア管理サービス「Zoho Social」との連携を有効にし、組織のFacebook/Twitterアカウントの連携を設定する必要があります。この連携を有効にできるのは、管理者の権限を持つユーザーだけです。Facebook/Twitterアカウントの関連付けが完了すると、組織内のユーザーは許可された権限に基づいて[ソーシャル]タブのデータにアクセスできるようになります
(関連情報:
[ソーシャル]タブの設定
)。
[ソーシャル]タブの中には、さらに以下のタブがあります。
ダッシュボードには、
[会話]
/
[メッセ―ジ]
の2つのタブがあり、ソーシャルメディア上の情報が表示されます。
[会話]
タブには、Twitter/Facebookの公開の場での投稿、コメント、メンション、いいね!、ツイート、ツイートへの返信などが表示されます。
[メッセージ]
タブには、Twitter/Facebookで個別にやりとりしたメッセージが表示されます。
ダッシュボードでは、以下のフィルターを使用して、会話とメッセージを抽出できます。
[モニタリング]タブでは、常に把握したいソーシャルメディア上の情報を、固別の列として設定し、表示できます。ソーシャルメディアの種類に応じて表示内容を選択できます。Twitterの場合、メンション、タイムライン、いいね!、キーワード検索、ユーザー検索、リストから選択して、列を追加できます。同様に、Facebookの場合、ページでのメンションを選択して、列を追加できます。必要な分だけ、列を追加することが可能です。列の表示位置は、ドラッグ&ドロップで変更できます。また、特定のキーワードを検索し、
検索結果の列を保存する
ことで、継続してモニタリングすることもできます。なお、列ごとの更新アイコンをクリックすると、該当の列に最新情報を読み込んで表示できます。
Twitterアカウントの場合のみ、キーワードとユーザーを検索した結果の列を保存して表示できます。検索結果に該当するツイートの内容は、新しい順に表示されます。
また、上記に加えて、[モニタリング]タブでは、次の操作も実行可能です。
[投稿]タブには、連携対象のソーシャルメディアで投稿された内容が表示されます。返信、リツイート、コメント、シェアなどを通じて、顧客の投稿に対して反応したり、顧客とやりとりしたりできます。組織で複数のブランドを有効にしている場合は、ブランドのフィルターを使用して、特定のブランドに関する投稿を抽出して表示できます。
なお、投稿には画像を1つだけ添付できます。[ソーシャル]タブから投稿に添付可能な画像の最大サイズは、Twitterでは5MB、Facebookでは25MBです。
[操作履歴]タブでは、[ソーシャル]タブで自分が実行した操作の履歴を確認できます。次の操作が対象です。
[操作履歴]タブに表示されるデータは、ユーザーに応じて異なります。ユーザー自身が[ソーシャル]タブで実行した最近の操作を確認できます。操作の履歴は時系列で表示され、最新の操作履歴が一番上に表示されます。
ソーシャルメディアは、さまざまな人とつながることができるため、見込み客の獲得の場として最適です。商品やサービスに興味を示してくれた人をソーシャルメディアで見つけた場合、Zoho CRMに見込み客/連絡先として追加することで、継続的なフォローアップを行えます。Zoho CRMのソーシャルメディア連携機能を有効にすると、[ソーシャル]タブでFacebook/Twitterから直接、見込み客/連絡先/取引先データを作成して、プロフィールを関連付けることが可能です。
Facebook/Twitterから見込み客/連絡先/取引先を追加するには
ソーシャルメディアを活用することで、見込み客を獲得できます。ソーシャルメディアで自社のブランド、商品やサービスについて言及している人は、顧客になる可能性が高いです。ただし、適切にアプローチして商談化につなげる活動も欠かせません。
自動化ルールを使用すると、ソーシャルメディア上でやりとりした人をZoho CRMの見込み客/連絡先として追加する処理を自動化できます。たとえば、Twitterでブランドを「メンション」した人を見込み客として自動的に追加し、営業担当者に自動的に割り当てるように設定できます。これにより、営業担当者は追加されたデータに基づきスムーズにフォローアップを開始することが可能です。同様に、「メッセージ」、「返信]、「リツイート」などの操作を条件にした自動化ルールを設定できます。また、Facebookでは「投稿」、「コメント」、「いいね!」、「メッセージ」の操作を条件にした自動化ルールを設定することが可能です。
このように、ソーシャルメディアのアカウントとZoho CRMアカウントを連携して自動化ルールを設定することで、ソーシャルメディアからの見込み客や商談の機会を逃さず、対応できます。
自動化ルールを作成するには
Facebookについても同じ手順で、見込み客登録の自動化ルールを設定できます。自動化ルールの適用条件として指定できる操作は、次の通りです。
Twitter
|
Facebook
|
メンション
|
投稿
|
メッセージ
|
コメント
|
返信
|
いいね!
|
リツイート
|
メッセージ
|
-
|
-
|
次の利用例について考えてみましょう。Twitterで自社のアカウント(ブランドのアカウント)に対してメンションした人は連絡先として追加し、自社のアカウントのツイートをリツイートした人は見込み客として追加するとします。
この場合、2つの条件を指定します。分岐条件を作成することで、下の図のように条件を指定し、それぞれの条件に応じた追加処理を設定できます。
なお、自動化ルールを通じてTwitter/FacebookからZoho CRMに追加された見込み客/連絡先は、
[見込み客のデータ元]
項目の値によって識別できます。たとえば、Twitterから自動的に追加された見込み客データの[見込み客のデータ元]項目には、「Twitter」という値が入力されます。このように、ソーシャルメディアから獲得した見込み客/連絡先を確認したい場合は、[見込み客のデータ元]に基づいてデータを抽出できます。
Zoho CRMのソーシャルメディア連携機能を有効にすると、見込み客/連絡先データの詳細ページに、
[ソーシャル]
という
関連リスト
が表示されます。関連リストの欄では、見込み客/連絡先に関連付けられているTwitter/Facebook上の情報が、種類に応じて[会話]/[メッセージ]タブに表示されます。また、ネットワーク(ソーシャルメディアの種類)や関連するブランドをもとに、情報を抽出することも可能です。また、見込み客/連絡先に対応するソーシャルメディアのプロフィールを
検索して関連付ける
こともできます。
見込み客/連絡先に関するソーシャルメディア上の情報を表示するには
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