電話は、顧客とコミュニケーションを取るときの重要な手段のひとつです。Cisco Unified Communication ManagerをZoho CRMに連携することで、Zoho CRMの画面から直接、架電や受電を行い、その通話の記録を自動的にZoho CRM上に残すことが可能になります。この連携により、通話履歴も顧客データの一部として確認できるようになるため、顧客との過去のやりとりを、より総合的に把握できるようになります。
現在、Cisco Unified Communication Managerとの連携機能はベータ版であり、申請のあったユーザーのみが必要な機能をインストールできます。正式版がリリースされた後は、すべてのユーザーが直接インストールできるようになる予定です。
アクセスの申請
Cisco Unified Communication Managerへのアクセスを申請するには、[設定]→[チャネル]→[電話連携]のメニューから電話連携の設定画面に移動し、[Cisco]と検索/選択してアクセスを申請します。
Zohoのサポートチームがアクセス申請を受け付けると、Cisco Unified Communication Managerをインストールする権限がサポートチームから付与されます。ユーザーは、アクセス申請が承認された後、Cisco Unified Communication Managerをインストールできるようになります。
インストール
Cisco Unified Communication Managerをインストールするには、[設定]→[チャネル]→[電話連携]のメニューから設定画面に移動し、[Cisco]と検索/選択してインストール用のボタンをクリックします。なお、実際のインストールが始まる前に、この連携機能の利用を許可する対象ユーザーを選択できます。
Cisco Unified Communication Managerのインストールには、Cisco Unified Communication Managerサーバー側での設定と、zipファイルで提供されるアダプターのダウンロードが必要です。このファイルをダウンロードする際には、Cisco Unified Communication Managerの認証情報の入力が求められます。
以下の手順で、設定を行ってください。
Cisco Unified Communication Manager連携の設定手順
1. Cisco Unified Communication Managerでアプリケーション ユーザを作成し、そのユーザの認証情報を電話連携の設定に追加します。
2. アプリケーション ユーザに、以下のロールを設定します。
3. アプリケーション ユーザの[Controlled Devices](制御されたデバイス)の一覧に、Zohoとの連携で使用するデバイスを追加します。こちらで追加したデバイスの内線番号のみ、Zohoのユーザーに関連付けることが可能になります。
4. 次に、Zohoの電話連携の設定画面に移動します。Cisco Unified Communication Manager(CUCM)のパブリッシャのドメインと、アプリケーション ユーザの認証情報を入力して、Ciscoアダプターをダウンロードします。
5. ダウンロードしたファイルを展開(解凍)します。
6. 展開(解凍)されたファイル「startcisco.sh」を実行します。
7. 接続が正常に行われると、Cisco Unified Communication Manager連携が有効になります。
メモ:このアダプターファイルのダウンロードは、Cisco Unified Communication Managerを再インストールする場合、または別の組織用に新しい接続を設定する場合は、毎回必ず必要です。
Cisco Unified Communication ManagerとZohoサービスの間の接続を設定できたら、使用可能な内線番号をユーザーに割り当てる必要があります。割り当ては、Zoho CRMアカウント内の対象ユーザーであれば、誰に対しても行うことが可能です。割り当ての解除も、いつでも可能です。
通話の受発信
Zoho CRMアカウントへのCisco Unified Communication Managerがインストールを完了すると、通話をZoho CRMの画面から直接行うことが可能になります。通話を発信するときに、ブラウザーではなく、Cisco Unified Communication Managerの電話番号を選択すると、Cisco Unified Communication Managerを経由して接続が行われ、ソフトフォンなどの拡張機能を使用しての通話が可能になります。通話の着信にも、ソフトフォンで応答できます。
このように、Cisco Unified Communication Managerを経由するすべての通話の操作を、Zoho CRMの画面から行うことができます。