Ziaの機能の概要

Ziaの機能の概要

Ziaとは、Zohoが提供するAIアシスタント機能です。Zoho Deskでは、Ziaの機能を使用して業務を自動化したり、分析情報を出力したりできます。問い合わせの対応業務の効率化を図り、担当者の生産性を高めることが可能です。このページでは、Ziaの機能の概要について説明します。 

メモ
以下の表は、Zoho Deskの各プラン、各データセンター、各対応言語において利用できるZiaの機能の一覧です。

分析機能

Zia分析  

Zia分析では、以下の3種類の分析情報を確認できます。問い合わせの対応を効率よく進めるのに役立ちます。
感情の分析 
問い合わせのやりとりにおいて分析された顧客の感情を確認できます。緑は肯定的、オレンジは中立的、赤は否定的を表します。感情を把握することで、担当者は問い合わせの対応方法を検討したり、優先度を設定したりすることが可能です。否定的な感情から苦情やクレームにつながる可能性を低下させるのに役立ちます。
トーンの分析 
敬語や口語など、顧客によって送信された問い合わせのトーンを確認できます。顧客のトーンに合わせた対応を行うことが可能です。
主なトピックの分析 
問い合わせに記載されている主なキーワードを確認できます。問い合わせの主な内容をひと目で把握することが可能です。問い合わせの本文において、複数の内容について記載されている場合に役立ちます。

Zia分析に関する詳細については、こちらをご参照ください。

感情分析

日々多くの問い合わせに対応するにあたって、担当者の使用頻度の高い文章があります。「確認後、ご連絡いたします」や「ご不便をおかけし、大変申し訳ございません」がその例です。これらの文章は定型文として使用されることが多いですが、すべての顧客の状況や問い合わせ内容に適しているとは限りません。使用する場面を誤ってしまうと、状況や問い合わせの内容を理解していないと思われてしまうこともあります。 

このような場合に、Ziaの感情分析が役立ちます。
感情分析では、顧客から受信したメッセージが分析され、肯定的、中立的、否定的の3種類の感情に分類されます。また、感情を検出する際に基準となった主なキーワードや文章が強調表示されます。これらの分析情報をもとに顧客の感情を把握することで、担当者は問い合わせの対応方法を検討したり、優先度を設定したりできます。顧客の感情に合わせて対応を進めることが可能です。


メモ
メモ:Zia分析では、感情に関する分析情報を出力するにあたって生成AI機能が使用されています。これに対して、感情分析にはZoho Deskのアルゴリズムが使用されています。分析情報は、Ziaのダッシュボードで確認できます。 
 感情分析に関する詳細については、こちらをご参照ください。 

自動タグ付け

タグを使用することで、問い合わせ内で使用されているキーワードをもとに問い合わせを整理、分類できます。Zoho Deskには、Ziaによる問い合わせの自動タグ付け機能があります。この機能では、問い合わせのタグ付けを自動で行うことが可能です。タグ付けを自動で行うにあたって、問い合わせ内のキーワードが識別され、キーワード群としてまとめられます。このキーワード群をもとにタグが生成され、問い合わせに対して関連付けられます。

新しい問い合わせを受信すると、Ziaによってタグ付けに関する処理が自動で行われます。問い合わせのやりとりが進むにつれて、タグがさらに追加されます。なお、既存のタグは保持されます。問い合わせの内容を正確に把握するのに役立ちます。 

[分析]タブのZiaのダッシュボードでは、過去24時間における頻出の自動タグを確認することもできます。 

頻出の自動タグを確認することで、問い合わせの傾向を把握したり、優先度を設定して問い合わせに対応したりすることが可能です。たとえば、「返金」や「返品」などの自動タグが頻出する場合、提供する商品やサービスに関して問題がある可能性が高いとして、優先して対応を進めることができます。  


自動タグ付けに関する詳細については、こちらをご参照ください。

スレッドに関するキーワードの生成

Ziaによって、問い合わせ内の顧客の各返信(スレッド)に対するキーワードが自動で生成されます。担当者は、会話全体の概要をすばやく把握することが可能です。問い合わせにおいて、複数のチームが対応している場合や、やりとりが長期にわたる場合に役立ちます。また、問い合わせを他の担当者に共有したい場合にも役立ちます。

スレッドに関するキーワードの生成機能を使用する主なメリットは、以下のとおりです。
  1. 問い合わせのやりとりの過程を把握できます。
  2. 検出されたスレッドに関するキーワードを条件としてワークフロールールを設定し、通知を送信したり、特定の項目を更新したりできます。
  3. 問い合わせの自動割り当ての条件として使用できます。
スレッドに関するキーワードの生成機能の詳細については、こちらをご参照ください。

予測機能

異常値に関するZia通知

問い合わせの件数に関して異常がないかZiaを通じて確認できます。また、案内ボットの学習、自動タグの作成、ラベルを設定した問い合わせのステータスの更新などの通知を受け取ることが可能です。通知が送信されると、画面下部の通知パネルに赤いアイコンが表示されます。
こちらで確認できる内容は、以下のとおりです。
  1. 異常値:問い合わせの件数において、急激な増減があるかどうかを確認できます。
  2. 通知:モデルの学習の更新、自動タグの作成、ラベルを設定した問い合わせのステータスなどの情報を確認できます。 
メモ
メモ:通知は15日間保持されます。
Zia通知に関する詳細については、こちらをご参照ください。

異常値の予測

異常値とは、通常時と比べた際の問い合わせの件数の増加、減少を表します。Ziaでは、過去の問い合わせの件数や傾向をもとに、異常値を検出できます。

はじめに、Ziaによって過去30日間のデータをもとに学習が行われ、1日あたりの問い合わせ件数の傾向が分析されます。その後、問い合わせの件数の増減が発生した際に、異常値として検出されるようになります。異常値が検出されると、担当者に対して通知が送信されます。担当者は問い合わせを確認し、対策を行うことが可能です。

たとえば、あるサポートチームにおいて、月曜日に受信する問い合わせの平均件数が50件だとします。ある週の月曜日に、問い合わせの件数が120件に増加していることがZiaによって検出されました。検出後、Ziaによって異常値と識別され、通知パネルを通じて担当者に通知が送信されます。担当者が確認すると、提供するサービスについて不具合が発生していることが判明しました。

担当者は、以下を実行できます。
  1. 不具合についてサービスチームとサポートチームに知らせる。
  2. 対象の顧客に対して不具合についてお知らせを送信し、対策を行う。
異常値の予測を有効にするには
  1. [設定][Zia][異常値]の順に移動します。
  2. Ziaの異常値の設定画面で、ドロップダウンから対象の部門を選択し、機能の有効化の切り替えボタンを操作します。 
  3. [問い合わせの受信メッセージの予測]または[問い合わせの送信メッセージの予測]タブで、以下の操作を実行します。
    1.  受信/送信する問い合わせの件数に関して、Ziaが異常値として識別する問い合わせの最小件数を選択します。「5」、「25」、「50」のいずれかを選択できます。
    2. 受信/送信する問い合わせの件数に関して、異常値として識別する上限や逸脱の割合を設定します。たとえば、1時間あたりに受信する問い合わせの平均件数が100件であり、逸脱の割合を50%に設定したとします。この場合、実際の受信する問い合わせの件数が150件以上になった場合にのみ、Ziaによって異常値として検出されます。
  4. 営業時間における通知の設定の切り替えボタンを有効にして、通知を送信する時間帯を選択します。 
異常値の傾向に関する分析情報は、予測機能のダッシュボードから確認できます。
異常値の予測に関する詳細については、こちらをご参照ください。

項目値の予測 

項目値の予測機能では、過去の問い合わせのデータをもとにZiaの学習が行われ、カテゴリーや優先度などの問い合わせの選択リストの項目の値が予測されます。Ziaの予測値は、該当の選択リストの項目に自動で入力されます。担当者は、問い合わせの内容を確認して選択リストの値を入力する手間を省くことが可能です。ワークフロールールなどの自動化機能を組み合わせることで、担当者や重要度を自動で設定することも可能です。問い合わせの解決時間の短縮に役立ちます。
項目値の予測に関する詳細については、こちらをご参照ください。

要約機能  

問い合わせの要約

問い合わせの要約機能では、問い合わせのやりとりの要点が箇条書きで表示されます。担当者は、問い合わせのやりとりの要点をすばやく把握することが可能です。また、問い合わせのやりとりの種類(受信、送信、転送、公開コメント、非公開コメントなど)をもとにフィルターを適用して要約を生成したり、他の言語に翻訳したりすることもできます。

Ziaの生成AIモデルの場合、過去30件分のやりとりをもとに要約が生成されます。ChatGPTの場合、過去5件分のやりとりをもとに要約が生成されます。 
問い合わせの要約に関する詳細については、こちらをご参照ください。

スレッドの要約

1件のメッセージにおいて複数の内容が記載されている場合において、メッセージの主な要点を確認できます。担当者は、顧客の質問や問題をひと目で把握することが可能です。
スレッドの要約に関する詳細については、こちらをご参照ください。

生成AI機能

生成AIの言語モデル 

Zoho Deskには、以下の2種類の生成AIモデルを選択して利用できます。
  1. Zia:Ziaの生成AI機能では、オープンソースの言語モデル(Llama 3.1、Qwen 2.5)が使用されています。案内ボットと返信アシスタントにおいて、ナレッジベースの記事をもとに回答が生成されます。データのプライバシー保護を優先したり、回答を生成する際に特定のデータのみを使用したりしたい場合に適しています。
  2. ChatGPT:OpenAIが提供する機能を通じて問い合わせの内容が分析され、回答が生成されます。回答を生成するにあたって、ナレッジベースの記事に加えてインターネットに公開されている情報を使用できます。 

案内ボット 

案内ボットでは、AIアシスタント機能によって生成された回答と関連記事のリンクを確認できます。担当者や顧客は、質問や問い合わせの回答をすばやく表示することが可能です。案内ボットを使用することで、情報の参照元のWebページやナレッジベースの記事に目を通す手間と時間を省くことができます。 

たとえば、ビザの申請に必要な文書について知りたいとします。この場合、案内ボットに質問すると、案内ボットによって該当のヘルプドキュメントのスキャンが行われ、必要な文書の一覧がすぐに出力されます。ヘルプドキュメントを検索して確認する手間を省くことが可能です。
別の例でさらに説明します。ソフトウェアの最新バージョンで発生したエラーの解決方法を調べたいとします。案内ボットに質問すると、案内ボットによってヘルプドキュメントの機能のスキャンが行われ、該当のエラーの解決方法の情報が収集されます。その後、解決方法と参照リンクが回答として出力されます。担当者は、出力された回答をもとに顧客に対してエラーの解決方法の案内メッセージを送信できます。自身でヘルプドキュメントの記事を検索して確認する手間を省くことが可能です。
担当者は、問い合わせの詳細ページから案内ボットにアクセスできます。顧客は、案内ボットが配置されているヘルプセンター、Webサイト、移動先ページから案内ボットにアクセス可能です。 
案内ボットに関する詳細については、こちらをご参照ください。

返信アシスタント 

返信アシスタントでは、Ziaによって顧客の問い合わせの内容が分析され、問い合わせに対する返信がナレッジベースの記事や一般公開されている情報をもとに生成されます。ナレッジベースに関連する記事がない場合、関連記事の追加を促すメッセージが表示されます。
たとえば、顧客から技術的なエラーに関する問い合わせを受け付けた場合、Ziaによってナレッジベースの記事が参照され、該当のエラーの解決方法とナレッジベースの記事のリンクが表示されます。
この機能を通じて担当者が行える操作は、以下のとおりです。
  1. 返信の再生成によるトーン、長さ、言語の変更
  2. 生成された返信内容の編集、コピー
  3. 使用されている語の変更
返信アシスタントに関する詳細については、こちらをご参照ください。

内容の生成

Ziaに対して指示文を入力して、メールの返信などで使用するメッセージの内容を生成できます。たとえば、以下のように指示文を入力するとします。

「12月20日から1月2日まで行う年度末セールの案内メールを作成してください」
この場合、Ziaによってナレッジベースの記事が参照され、指示文に沿ってメッセージの内容の下書きが生成されます。担当者は、生成されたメッセージを編集して、顧客に対して送信できます。また、トーンを変更してメッセージを作成しなおしたり、他の言語に翻訳したりするようにZiaに指示することも可能です。内容の生成に関する詳細については、こちらをご参照ください。

文章作成支援ツール

文章作成支援ツールを通じて、文章を書き換えることができます。担当者は、対象の文章を選択し、トーン、長さ、言語を変更するようにZiaに指示することが可能です。たとえば、メールの下書きを作成する際に、文章作成支援ツールを使用してトーンを調整したり、他の言語に翻訳したりできます。文章作成支援ツールに関する詳細については、こちらをご参照ください。

内容の分析

作成した返信の文章の読みやすさや分かりやすさを確認できます。文法、スペル、読みやすさ、長さ、表現などに問題がないかどうかをチェックすることが可能です。たとえば、作成した文章内に長い段落がある場合、段落を分けて長さを短くするようにZiaによって提案が行われます。担当者は、提案された内容をもとに文章を読みやすく作成しなおすことができます。内容の分析に関する詳細については、こちらをご参照ください。 

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