Zoho CRMのメール機能を使用すると、Zoho CRMの画面から直接メールを送受信できます。営業活動や商談の情報を参照しながら、顧客とのメールのやりとりが可能です。
具体的には、
見込み客
/
連絡先
に対して、または
商談
に関連付けられている連絡先に対して、メールを送信できます。さらに、メールアカウントを設定すると、送信だけでなく、メールの受信も可能になります。Zoho CRMではこのように、画面を切り替える手間なくメールを送受信でき、関連するデータと一緒にメールを確認できます。
メール送信数の上限
Zoho CRMでは、メールを個別に、または一括で送信できます。どちらの送信方法についても、1日あたりに送信可能なメール数には上限があります。Zoho CRMのプランに応じたメール送信数の上限は、次のとおりです。
個別メールの送信数の上限
メール送信数の上限は、組織内の有効かつ認証済みのユーザー数に基づいて算出されます。
-
無料プランの場合
:組織内の
有効かつ認証済みのユーザー数が4人以下
の場合、1日あたりの個別メールの送信数の上限は、
ユーザー数×50通
です。組織内の
有効かつ認証済みのユーザー数が5人以上
の場合、1日あたりの個別メールの送信数の上限は、
200通
です。なお、組織のタイムゾーンで0時から23時59分までの期間が1日として処理されます。
例:組織内の有効かつ認証済みのユーザーが2人である場合、組織内で1日あたりに送信可能な個別メール数の上限は、2人×50通=100通です。別の例で、組織内の有効かつ認証済みのユーザーが5人である場合、1日あたりに送信可能な個別メール数の上限は、5人×50通=250通ではなく、200通です。これは、200通が無料プランの上限であるためです。
-
有料プランの場合
:1日あたりの個別メールの送信数の上限は、
組織内の有効かつ確認済みのユーザー数×300通
です。なお、組織のタイムゾーンで0時から23時59分までの期間が1日として処理されます。
例:組織内の有効かつ認証済みのユーザーが5人である場合、組織内で1日あたりに送信可能な個別メール数の上限は、5人×300通=1500通です。
一括メールの送信数の上限
-
Zoho CRMのプランに応じて、1日あたりの一括メールの送信数の上限が異なります。なお、組織のタイムゾーンで0時から23時59分までの期間が1日とみなされ、1日あたりのメール送信数が算出されます。
-
1日あたりの一括メールの送信数は、
自動メール送信
、有効な
メール送信の予約
設定、
マクロによるメール送信
、
一括メール送信
による送信数の
合計
です。
-
1日あたりの一括メール送信数の上限は、追加購入することで最大2,250通まで増やすことができます。追加購入については、
sales@zoho.jp
にお問い合わせください。
メールの送信
[見込み客]/[連絡先]/[商談]タブでのメール送信
-
対象のタブ
をクリックします。
([見込み客]/[連絡先]/[商談]のいずれかのタブ)
-
データの一覧
ページで、
対象のデータを選択します。
-
データの詳細
ページで、
[メール]
の関連リストに移動し、
[メールを作成する]
をクリックします([見込み客]/[連絡先]タブの場合は、右上にある[メールを送信する]ボタンをクリックすることでも同じ処理を実行可能です)。
-
メールの作成
画面で、メールの件名と本文を入力します。必要に応じて、ファイル添付、[CC]または[BCC]の欄への追加のメールアドレスの入力を行います。
-
[送信する]
をクリックします。
メールが送信されます。送信したメールの内容は、Zoho CRM内の該当データの
[メール]
の関連リストに表示されます。また、メールアカウントを設定済みの場合、Zoho CRMの[セールスインボックス]タブの[送信済み]フォルダー内にも表示されます。
[セールスインボックス]タブでのメール送信
[セールスインボックス]タブは、Zoho CRMでメール機能を利用するための専用のタブです。このタブは、Zoho CRMでメールアカウントを設定した(Zoho Mailアドオンを有効にした)場合にのみ利用できます。
-
[セールスインボックス]
タブをクリックします。
-
画面の左上にある
作成ボタンをクリックします。
宛先やCC、BCC欄にメールアドレスを入力する際、最初の1文字を入力すると、候補の名前とメールアドレスが一覧表示されます(見込み客と連絡先のそれぞれのデータをもとに表示されます)。
Zoho CRMからのメール送信における添付ファイルのサイズの上限は、
10MB
です。この上限は、すべての有料プランで共通です。なお、無料プランの上限は、
3MB
です。
メールの作成や送信に関するその他の機能も、一般的なメールサービスと同様に利用できます。メールの作成画面では、さまざまな編集機能や書式設定を利用できます。なお、メールアカウントの設定で[送信トレイ]を有効にしている場合は、送信ボタンをクリックしてから数分後に、メールが送信されます。
Gmailアカウントを使用したメール送信
Gmailアカウントと連携してメールを送信し、送信したメールを自動で取得し、Zoho CRM内の顧客情報と関連付けて表示できます。
なお、メールアカウントの連携の仕組みにおいてはZoho Mailの機能が使用されます。そのため、この機能を使用するには、あらかじめZoho Mailでの設定が必要です。なお、Gmailを通じて送信したメールをZoho側に取り込むには、フィルター機能を用いて専用の設定を行う必要があります。手順は以下のとおりです。
-
Zoho Mailにサインインし、
[設定]
→
[メール]
→
[フィルター]
→
[新しいフィルター]
の順にクリックします。
-
新しいフィルターの設定
画面で、次の手順を実行します。
-
[フィルター名]
を入力します。
-
メールの条件設定で、
[差出人][次の値と等しい]
の順に選択し、入力欄に
Gmailのメールアドレス
(...@gmail.com)を入力します。
-
[移動先のフォルダー]
処理の設定で、
[送信済み]
フォルダーを選択します。
-
[保存する]
をクリックします。
注:
-
上記の方法は、Zoho CRMのメール設定でGmailアカウントを設定した場合にのみ利用できます(Gmailからメールを取得する際に送信メールもあわせて取得できる機能を利用しているため)。
不達メール
メールが受信者に届かず、不達になる原因はいくつかあります。その原因に応じて、メールの送信状況は一時的な不達(ソフトバウンス)と恒久的な不達(ハードバウンス)のいずれかに分類されます。
一時的な不達は、一時的な原因でメールが受信者に届かない場合です。次のような原因が考えられます。
-
受信者のメールアカウントの容量が上限に達している
-
メールのサイズが大きすぎる
-
受信者のメールサーバーが動作を停止している(ダウンしている)
恒久的な不達は、恒久的な原因でメールが受信者に届かない場合です。主な原因は、メールアドレスが無効であることです。メールアドレスが有効であるにも関わらず恒久的な不達として分類される場合、次のような原因が考えられます。
-
受信者のメールサーバーによってメールの配信がブロックされている
-
受信者がメールの配信を停止する処理を行った(配信登録を解除した)
Zoho CRMからメールを送信する際、「
メールアドレスが存在しません
」という主旨のメッセージが表示された場合は恒久的な不達であり、その後は同じメールアドレスにメールを送信できなくなる可能性があります。
メールの送信予約
メールの送信予約機能は、Zoho CRMのエンタープライズプラン以上のプランで利用できます。
特定の時間にメール対応ができなくなる場合があるとします(例:顧客に連絡したい時間帯に重要な会議がある場合、海外の顧客の営業時間内にメールを送信したいが日本だと早朝や深夜になる場合など)。このような場合、メールの送信予約機能を使用すると、適切なタイミングでメールを自動的に送信するように設定できます。Zoho CRMでは、次の3通りのタイミングを設定して、メールの送信を予約できます。
-
メールに最適な時間帯(Zoho CRMによって提案される時間帯)
-
標準の予約日時
(例:今日、明日)
-
任意の日時
メールの送信を予約するには
-
対象のタブに移動します。
メールの送信予約は、[見込み客]タブ、[連絡先]タブ、その他のカスタムタブで使用できます。
-
一覧から対象のデータを選択し、画面上部の
[メールを送信する]
をクリックします。
-
メールの送信
画面で、
時計
(メールの送信予約)アイコンをクリックします。
該当のデータの
メールに最適な時間帯
の提案がある場合、時間が表示されます。時間を選択するだけで、簡単にメールの送信を予約できます。
-
予約時間の設定
画面で、次のいずれかを選択します。
-
メールに最適な時間帯
:Zoho CRMのAIアシスタント「Zia」によって提案される時間帯です。Zoho CRMでは、該当の顧客とのメールのやりとりの傾向分析に基づいて、顧客がメールを確認する可能性が最も高い時間帯が提案されます。提案された時間帯のいずれかを選択することで、送信したメールがすぐに受信者に確認してもらえるように送信時間を調整できます。
-
標準の予約日時
:標準の予約日時から選択できます(例:
[今日の夕方(18:00)]
)。
-
任意の日時
:日付、時刻、タイムゾーンを自由に指定できます。
-
[予約する]
をクリックします。
指定した時間にメールを送信するように予約が設定されます。予約したメールは、該当データの詳細ページの
[メール]の関連リスト
に表示され、ステータスを確認できます(予約中、到達、不達など)。
また、送信予約日時より前であれば、メールの内容を編集できます。[編集する]リンクをクリックすると、メールの作成画面が開きます。こちらで、送信予約の設定を変更できます。予約日時を変更するか、メールをすぐに送信することが可能です。また、予約したメールを関連リストから削除することで、送信をキャンセルすることもできます。なお、メールを送信する前に、メールを編集または削除できるのは、メールの送信を予約したユーザーのみですのでご注意ください。共有権限を持つユーザーは、メールの表示のみが可能です。
注:
-
メールに最適な時間帯
(Zoho CRMによって提案される時間帯)は、[見込み客]/[連絡先]タブでのみ利用できます。
-
メールの送信を予約するには、
メールの送信
権限が必要です。
ファイルの添付
メールの送信時には、ファイルを添付できます。ファイルは、デスクトップ(ローカルドライブ)、[ドキュメント]タブ、データの[添付]関連リスト、Zoho Docs、Zoho WorkDrive、その他のクラウドサービス(Google ドライブ等)のいずれかから添付することが可能です。メールの送信は、[見込み客]、[連絡先]、[商談]、[見積書]、[請求書]、[受注書]、[発注書]の各タブからのみ可能です。
ファイルを添付するには
-
対象のタブ
をクリックします。
([見込み客]、[連絡先]、[商談]、[見積書]、[請求書]、[受注書]、[発注書]のいずれかのタブ)
-
データの一覧
のページで、対象のデータを選択します。
-
データの詳細
ページで、
[メール]
の関連リストに移動し、右上にある
[メールを送信する]
をクリックします。
-
メールの作成
画面で、左下にあるクリップ(ファイルを添付する)アイコンをクリックし、一覧からファイルの添付元を選択します。
注:
-
Zoho Docsからのファイルの添付は、メールアカウントを設定している(Zoho Mailアドオンを有効にしている)場合のみ選択できます。
-
無料プランでは、3MBまでファイルを添付できます。
-
プロフェッショナルプランとエンタープライズプランでは、10MBまでファイルを添付できます。
-
メールアカウントを設定している(Zoho Mailアドオンを有効にしている)ユーザーは、プランに関わらず10MBまでファイルを添付できます。
-
Zoho Docsからのファイルの添付では、1通のメールに対して最大5件のファイルを添付できます。
メールの受信
メールの受信は、Zoho CRMと連携しているZoho Mailの機能を通じて行われます。メールの受信にはZoho Mailの仕組みが利用されますが、受信したメールは、Zoho CRMの画面で顧客や営業情報と関連付けて確認できます。Zoho CRMに登録されている顧客などの特定のデータに関連する受信メールは、該当データの詳細ページにある[メール]関連リストに表示されます([見込み客]/[連絡先]/[商談]/[見積書]/[請求書]/[受注書]/[発注書]タブが対象です)。なお、商談データに関連付けられているメインの連絡先に関連するメールは、[商談]タブ内の該当のデータの詳細ページにある[メール]関連リストに一覧表示されます。
留意事項:
-
メールアカウントのメール共有の権限設定で、
[個別指定(データごとの共有)]
を選択した場合、対象データ(見込み客/連絡先/商談)ごとにメールの共有を有効にする必要があります。
-
メールアカウントのメール共有の権限設定で[非公開(自分のみ)]を設定した場合でも、他のユーザーから共有されたメールは表示されます。
-
メールアドレスの項目に値が登録されていないデータの詳細ページでは、[メール]関連リストにメールは表示されません。
-
データ内のメールアドレスの項目の値が更新された場合、該当データの関連リストには、更新後のメールアドレスに関連するメールのみが表示されます。更新前のメールアドレスに関連するメールは、関連リストには表示されなくなります。
-
Zoho CRMユーザーのアカウントで設定したメールアドレスを変更した場合、変更前のメールアドレスで送受信したメールは表示されなくなります。ただし、Zoho Mailでは、受信したメールの一覧から該当のメールを引き続き表示できます。
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無効化したユーザーが送受信したメールは、データの詳細ページの[メール]関連リストには表示されなくなります。ただし、該当のユーザーは、自身が利用しているメールサービスやメールクライアントでメールの内容自体を確認することは可能です(Zoho CRMにおける連携機能のみが利用できなくなります)。
-
特定の連絡先のメールを検索する際、メールアカウントでアーカイブ済みのメールも表示されます。
-
連携対象のメールアカウントを利用しているメールサービスやメールクライアントにおいて迷惑メールとして処理されたメールは、Zoho CRM側でも迷惑メールとして処理される可能性があります(IMAP方式のメールアカウントの場合のみ)。