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概要
ビルドエージェントは、自然言語のプロンプトを使用して既存のアプリケーションを変更できる、Zoho CreatorのAI搭載開発アシスタントです。
編集モードとライブモードの両方で利用でき、要件を解釈し、提案するすべての変更を
変更内容の概要としてプレビュー表示します。内容を確認して承認すると、変更がアプリケーションに適用されます。ビルドエージェントは、
Zoho Ziaで設定されたAIプロバイダーを利用して変更指示をCreatorのコンポーネントや設定に変換するため、アプリケーション開発を迅速化し、各ビルダーを手動で設定する手間を軽減できます。
提供状況
- Creator 6のすべての有料プランで早期アクセス機能として利用できます。
- [操作]→[Zoho Zia]から、特権管理者または管理者が有効にできます。
- 特権管理者、管理者、開発者がアプリケーションの変更に利用できます。
- Zoho ZiaのAIプロバイダーとしてGoogle Geminiが設定されている場合、ビルドエージェントは利用できません。
1. ビルドエージェントとは
ビルドエージェントは、自然言語のプロンプトを使用してアプリケーションを変更できる、Zoho CreatorのAI搭載開発アシスタントです。
編集モードとライブモードの両方で利用でき、アプリケーションの操作画面にあるビルドエージェントアイコン(

)からアクセスできます。このアイコンは、編集モードでは画面の左端、ライブモードでは上部のナビゲーションバーに表示されます。
メモ:アプリケーションで環境が有効になっている場合、ビルドエージェントには開発環境の編集モードとライブモードからのみアクセスできます。
ビルドエージェントでは、次の操作を実行できます。
- コンポーネントの作成と変更:フォーム、項目、レポート、ページ、ワークフロー、関数。
- アプリケーション設定の変更:ユーザーとポータルの権限、ローカライズ、タイムゾーン形式やアプリ名などの一般的なアプリケーション設定
- Delugeスクリプトの生成:ワークフロー、関数、ページスクリプト、スニペット。
プロンプトを送信すると、ビルドエージェントが要求を分析し、提案するすべての処理をコンポーネント別にまとめた変更内容の概要を生成します。変更内容を確認して承認すると、ビルドエージェントがアプリケーションに適用します。
ビルドエージェントは、
Zoho Ziaで設定されたAIプロバイダーを使用して要件を解釈し、適切なコンポーネントとその設定に変更を即座に適用します。これにより、必要なコンポーネントを最初から作成する手間を軽減できます。
メモ。
- ビルドエージェントでは、新しいコンポーネントの作成と既存のコンポーネントの更新が可能です。フォームに保存されているデータにはアクセスできず、アプリケーションのコンポーネントやデータを削除することもできません。
- 変更を本番環境に反映する前にテストできるよう、環境が設定されたアプリケーションでビルドエージェントを使用することをお勧めします。
- 変更処理中にビルドエージェントが中断されたりエラーが発生したりした場合、一部の変更だけが残らないよう、その要求によるすべての変更がロールバックされます。
1.1. 仕組み
手順1:変更内容を入力する
ビルドエージェントをアプリケーションの
編集モードまたはライブモードから開き、必要な変更を自然言語で入力します。要件書やスクリーンショットなどの関連ファイルをアップロードしたり、フォーム、レポート、ページなどのコンポーネントを
@メンションしたりすることで、追加のコンテキストを提供して精度を向上させることもできます。
手順2:変更内容の概要を確認する
ビルドエージェントは生成された出力を、提案するCreatorのコンポーネントや設定に変換し、変更内容の概要を表示します。この概要には予定されているすべての処理がコンポーネント別に表示されるため、変更が適用される前に変更対象を確認できます。
たとえば、フォームに項目を追加するようプロンプトで指示した場合、概要には対象のフォーム、作成される項目、関連する設定が表示されます。
手順3:変更を適用する
変更内容の概要を確認後、提案された変更を反映するには[変更を適用]を、破棄するには[キャンセル]をクリックします。ビルドエージェントにより、関連するアプリケーションコンポーネントが更新されます。
メモ:ビルドエージェントを通じて適用した変更は元に戻せません。変更を適用する前に、変更内容の概要を十分に確認してください。
2. 前提条件
早期アクセス機能でビルドエージェントを有効化
- [操作]→[アプリケーション]→[早期アクセス機能]に移動します。

-
[ビルドエージェント]を検索し、切り替えボタンをオンにしてアカウントで有効にします。
Zoho Ziaの設定
- ビルドエージェントを使用するには、Creatorアカウント全体のAI機能を管理できるようにZoho Ziaを設定します。Zoho Ziaでは、初期設定でZoho GenAI LLMプロバイダーが設定されているため、追加の設定は必要ありません。別のプロバイダーを使用する場合は、対応しているLLMプロバイダー(OpenAIまたはAnthropic)とZoho Ziaを連携できます。Zoho Ziaの設定は一度だけ必要で、ビルドエージェントを含むすべてのZoho Zia機能を利用できるようになります。Zoho Ziaの設定方法はこちらをご参照ください。
セキュリティ上のヒント:Zoho GenAI LLMは無料で利用でき、すべてのプロンプトはZoho内で処理されます。一方、外部のLLMプロバイダーでは、各プロバイダーのシステム内でデータが処理されます。外部プロバイダーを使用する場合は、機密情報や規制対象の情報をプロンプトに含めないでください。
- Zoho Ziaの設定が完了したら、アプリケーションでビルドエージェントを使用できるように、[機能を有効にする]セクションにある[ビルドエージェント]の[アクセス]切り替えボタンを有効にします。

メモ:AIプロバイダーとしてGoogle Geminiが設定されている場合、ビルドエージェントはサポートされません。この機能を利用するには、Zoho Ziaの設定で対応しているプロバイダーに切り替えてください。
3. ビルドエージェントへのアクセス方法
ビルドエージェントアイコン(

)の表示場所は、使用しているモードによって異なります。
- 編集モード
ビルドエージェントのアイコン(
)が画面の左端に表示されます。クリックすると、チャットパネルが左側からスライドして開きます。

- ライブモード
ビルドエージェントのアイコン(
)が上部のナビゲーションバーに表示されます。クリックすると、画面の右側にチャットパネルが開きます。

4. ビルドエージェントの操作画面
ビルドエージェントは、次の要素で構成されています。
- セッションツールバー
パネル上部にあるツールバーには、次の3つの操作項目があります。
- [新しいセッション](
):新しい会話を開始します。関連性のない別のタスクに切り替える場合や、現在のセッションのコンテキストが不要になった場合に使用します。
- [会話](
):現在のアプリケーションにおける過去の会話の一覧を開きます。会話を選択すると、会話を再開したり、加えられた変更を確認したりできます。
- スライダーアイコン(
)/[閉じる](X):編集モードでは、チャットパネルを折りたたんで画面の左端に戻します。ライブモードでは、チャットパネルを閉じます。どちらの場合も、セッションは保持されます。
- 会話エリア
プロンプトに対するビルドエージェントの回答が表示される、パネルのメイン領域です。ユーザーの依頼とビルドエージェントの回答のやり取りに加え、変更が提案された場合は変更内容の概要も表示されます。
- [プロンプト入力欄]
パネル下部にある入力欄です。こちらに要件を自然な言葉で入力します。プロンプト入力欄には、次の2つの操作項目もあります。
- [@メンション]:@を入力するか@アイコンをクリックし、プロンプト内で参照するコンポーネントを選択します。これにより、変更対象となるアプリケーション内の箇所をビルドエージェントが正確に特定できます。
- [ファイルのアップロード](
):追加のコンテキストを提供するため、画像、PDF、CSVファイル、テキストファイルをプロンプトに添付します。たとえば、スクリーンショット、サンプルデータファイル、参考資料をアップロードすると、ビルドエージェントが要件をより正確に理解できるようになります。
メモ:プロンプトごとに最大10件のファイルを添付できます。各ファイルの最大サイズは10MBです。
5. 使用例
5.1. 既存のアプリケーションへのレポートの追加
製造会社の開発者が、生産上の不具合を追跡するためのZoho Creator品質管理アプリケーションを管理しています。業務プロセスの監査後、運用チームは、繰り返し発生する品質上の問題を特定するため、不具合データを製品ライン別および重大度別にグループ化する
レポートを必要としています。
開発者はレポートを手動で作成してグループ化を設定する代わりに、ビルドエージェントを開き、要件を自然な言葉で説明します。ビルドエージェントは、関連する項目やグループ化の条件など、提案するレポート構造を示す変更内容の概要を生成します。開発者が変更内容を確認して承認すると、レポートがアプリケーションに追加され、運用チームは不具合の傾向を監視し、繰り返し発生する品質上の問題をより効率的に特定できるようになります。
プロンプトの例
「@Defectsフォームに、すべてのデータをProduct Line別およびSeverity別にグループ化し、日付の新しい順に並べたレポートを作成してください。」
医療クリニックの管理者が、受付スタッフが使用するZoho Creator患者管理アプリケーションを管理しています。クリニックでは、患者の保険情報を取得するため、
Insurance Providerの
ルックアップ項目を
Patient Intakeフォームに追加する必要があります。
管理者はフォームを手動で変更する代わりに、
開発環境内でビルドエージェントを開き、要件を自然な言葉で説明します。ビルドエージェントは、
Insurance Providerの
ルックアップ項目の追加と、関連するInsurance Providersフォームとの関連付けを提案する変更内容の概要を生成します。管理者は変更内容を確認して適用した後、
開発環境とステージ環境で更新後のフォームを検証してから、変更を
本番環境に展開します。これにより、進行中の業務を中断することなく、機能強化をエンドユーザーに提供できます。
プロンプトの例
「@Insurance Providersフォームを参照するInsurance Providerというルックアップ項目を、@Patient Intakeフォームに追加してください。」
5.3. 会話によるワークフローの設定
コンサルティング会社の開発者が、タスクやマイルストーンを追跡するためのZoho Creatorプロジェクト管理アプリケーションを管理しています。緊急の作業にすぐ対応できるよう、期限が近づいているタスクの優先度を自動的に上げ、プロジェクトマネージャーに通知する必要があります。
開発者は複数のワークフロー条件や処理を手動で設定する代わりに、ビルドエージェントを開き、1つのプロンプトで要件を説明します。ビルドエージェントは、トリガー条件、抽出条件、項目の更新、通知処理など、提案する
ワークフローの内容を示す
変更内容の概要を生成します。開発者が変更内容を確認して承認すると、ワークフローがアプリケーションに追加されます。これにより、期限が迫っているタスクの優先度が自動的に上がり、プロジェクトマネージャーに速やかに通知されます。
プロンプトの例
「データが編集されたときに実行されるワークフローを@Tasksフォームに追加してください。Due Dateが今後3日以内で、Status項目がOpenの場合は、Priority項目をHighに更新し、Escalation Required項目をYesに設定して、タスクの詳細を記載したメール通知をプロジェクトマネージャーに送信してください。」
6. ビルドエージェント向けの効果的なプロンプトの作成
ビルドエージェントの出力品質は、要件をどれだけ明確に説明するかによって異なります。次のガイドラインに従うことで、より正確な結果を生成し、修正の回数を減らすことができます。
6.1. 最適な結果を得るためのヒント
- 対象コンポーネントの正確な指定 - 変更するフォーム、レポート、ページを一般的な表現で説明するのではなく、@メンションを使用して具体的に指定します。正しいコンポーネントを参照することで、ビルドエージェントが意図した結果を生成しやすくなります。
- 項目の種類と制約の事前指定 - テキスト、ドロップダウン、日付など、必要な項目の種類と、必須、一意などの制約を指定します。これらの詳細をあらかじめ指定することで、不要な検証作業を避けられます。
- 適切な順序での作成 - まずフォームと項目、次にワークフローと関数、最後にページの順で作成します。ページは基盤となるデータモデルに依存するためです。
- 大きな変更を加える前の計画 - 大規模な要件や複数の手順を伴う要件では、まずビルドエージェントに計画を生成するよう依頼します。提案された方法を確認し、段階的に実装を進めます。
- 適切な用語の使用 - 具体的な結果を得るには、プロンプトで具体的な用語を使用します。たとえば、関数と指定すると、ビルドエージェントは再利用可能な関数ロジックを作成します。一方、HTMLスニペットと指定すると、独自のスタイルを設定できる要素を生成します。同様に、ワークフローやルックアップなどの用語を使用すると、ビルドエージェントが適切なコンポーネントを特定し、より正確な結果を生成できます。
- ワークフローのロジックを手順ごとに説明 - ワークフローや関数を作成する際は、各手順を簡潔な言葉で説明し、項目名とフォーム名を正確に指定します。期待した結果が得られない場合は、同じプロンプトを再送信するのではなく、要件を別の表現に言い換えます。
- 話題を切り替える際のコンテキストの再提示 - 会話が長くなると、ビルドエージェントが以前のやり取りを要約することがあります。新しい話題を提示する際に、それまでの内容を簡単に振り返ることで、コンテキストが維持され、精度が向上します。
- 承認前の変更内容の概要の確認 - 変更内容の概要では、提案された変更を確認できます。ビルドエージェントが行う変更と、生成時に適用された初期設定が示されます。
6.2. プロンプトの例
- 特定の種類の項目を含むフォームの作成
「次の項目を含むCustomerフォームを作成してください:Name(テキスト、必須)、Email(メール、一意)、Phone(電話番号)、Status(ドロップダウン:有効/無効)。」
項目の種類と制約をあらかじめ指定すると、ビルドエージェントがフォームを正確に作成できます。
- フィルターを適用したレポートの追加
「PriorityがHighのデータのみを表示するレポートをTasksに作成してください。」
フィルター条件を明確に指定すると、ビルドエージェントが関連するデータのみを表示するレポートを生成できます。
- 再利用可能なロジックの作成
「discount_by_tierという関数を作成し、OrderフォームとQuoteフォームから呼び出してください。」
「関数」という用語を使用すると、同じロジックを複数の場所に直接記述するのではなく、再利用可能なDelugeスクリプトを作成するようビルドエージェントに指示できます。
- 独自のスタイルを設定できるダッシュボードタイルの作成
「このダッシュボードタイルを、自分でスタイルを設定できるHTMLスニペットとして作成してください。」
HTMLスニペットと指定すると、ビルドエージェントが標準のグラフやゲージを生成するのを防ぐことができます。
7. 注意事項
動作/機能と制約
- 適用した変更は元に戻せません。承認された変更は直ちに反映されるため、変更内容の概要をよく確認してから、[変更を適用]をクリックしてください。
- フォーム、項目、レポート、ページ、ワークフロー、関数などのアプリコンポーネントのみ作成または変更できます。フォームに保存されているデータには影響しません。
- Buildエージェントは、アクセス元のアプリ内でのみ動作し、他のZoho Creatorアプリや外部システムに直接アクセスすることはできません。
- 現在のアプリですでに連携が設定および認証されている場合、Buildエージェントはその連携を使用して、要求された操作を実行できます。
- 送信された要求が無関係な内容であるか、サポートされていない場合、Buildエージェントは要求を拒否し、変更が部分的に適用されるのを防ぎます。
- 要求は、入力したプロンプトと、@メンションしたコンポーネントに基づいて処理されます。コンポーネントが指定されていない場合、Buildエージェントはプロンプトの文脈を理解し、変更対象のコンポーネントを特定します。
- 1回のセッションでは複雑すぎる要求は、より小さなタスクに分割してください。たとえば、1つのフォームに複数のワークフローを作成するような大規模な要求は、1つのプロンプトにまとめず、個別のプロンプトに分けてください。これにより、処理の未完了を防ぎ、結果の精度と信頼性を高めることができます。
AIの利用とデータ
- Zoho GenAI LLMは無料で利用でき、すべてのプロンプトをZoho内で処理します。一方、外部LLMプロバイダーは、自社のシステム内でデータを処理します。Zoho Ziaで外部プロバイダーを使用する場合は、Buildエージェントで機密情報や規制対象の情報を共有しないでください。
- Buildエージェントは、Zoho CreatorのAI呼び出しやAPI呼び出しを消費しません。ただし、BuildエージェントでZoho GenAIを使用すると、開発用AIクレジットが消費されます。外部LLMプロバイダーの利用量は、各サービスプロバイダー側で計上されます。開発用AIクレジットの使用状況は、[請求]セクションで確認できます。詳細はこちら。
- 外部LLMプロバイダーをZoho Zia Buildエージェントに設定している場合、APIのレート制限が適用されることがあります。レート制限とは、ユーザーまたはクライアントが一定期間内にサービスへアクセスできる回数について、LLMプロバイダーが設ける制限です。制限は、利用プランや使用するモデルによって異なります。各LLMプロバイダーのレート制限については、それぞれの公式ドキュメントを参照してください。
- OpenAIのレート制限
- Google Geminiのレート制限
- Anthropicのレート制限
- Buildエージェントの応答精度を高めるため、入力したプロンプトに加えて補足プロンプトがシステムによって追加される場合があります。これらのシステム生成プロンプトも、Zoho Ziaに設定されたLLMプロバイダーのAI利用量としてカウントされます。
サポートされていない操作
- 現在、Buildエージェントでは次の操作はサポートされていません。
- 全般:データの追加、変更、削除などのデータに対する操作、およびアプリコンポーネントの削除。
- フォーム:項目の暗号化、項目の削除と項目の種類の変更、役職階層の設定、フォーム送信通知、モバイルとタブレット向けのカスタマイズ、アプリ間の関連付け、フォームの削除。
- レポート:ピボットレポート、カスタムの並べ替えとグループ化、データテンプレート、高度なレイアウト、モバイルとタブレット向けのカスタマイズ、レポートの削除。
- ワークフロー:Node.jsまたはJavaで記述されたクラウド関数、および承認、決済、バッチワークフロー。
- Zoho Ziaの設定
- Zoho CreatorのZoho Zia機能の概要
- Zoho Ziaを活用したZoho CreatorのAI機能
- アプリのモード
- 早期アクセス機能