時間外労働の規定(Zoho Peopleの出退勤機能)

時間外労働の規定(Zoho Peopleの出退勤機能)

Zoho Peopleの出退勤機能にある「時間外労働の規定」により、組織は従業員の出退勤時間を通じて、従業員の時間外労働を効率的に管理できます。勤務場所、部署、雇用の種類といった特定の基準に基づいて時間外労働のルールをカスタマイズできるため、正確な管理が実現します。このシステムは、1日あたり、1週間あたり、1か月あたりの時間外労働時間と延長した時間外労働時間を正確に記録したり、適切な時間外労働手当の単価を適用したりする場合に役立ちます。さらに、月次残業時間、年次残業時間、移動平均の残業時間が指定上限を超えた場合に、従業員とその上司に自動的に通知する時間外労働のしきい値を設定できます。

時間外労働の規定の追加

情報
Zoho Peopleの時間外労働の規定は、時間外労働の規定レポート(日本では「36協定レポート」)を通じて従業員の時間外労働を管理し、事前定義された上限を超えた場合に通知するよう設計されています。時間外労働の規定は出退勤の状況(例:出勤/欠勤)には影響せず、他のレポートのデータにも影響を及ぼしません。
時間外労働の規定を追加するには:
  1. [設定]→[出退勤]→[設定]→[時間外労働の規定]の順に移動します。



  2. [時間外労働の規定を追加する]をクリックします。
    複製機能を使用すると、既存の規定を複製して新しい規定を作成できます。


    日本向けの時間外労働の規定を追加する場合、事前入力機能を使用して日本の労働基準法に基づいた規定を設定し、必要に応じてカスタマイズできます。


  3. 規定名を入力します。
  4. 場所部署雇用の種類に基づいて規定の適用条件を選択します。
情報
従業員が複数の時間外労働の規定の適用対象となる場合、適用される規定は次の優先順位に基づいて決定されます。

(i)雇用の種類に基づく規定(最優先):従業員の雇用の種類(正社員、パートタイム、契約社員など)に基づいて時間外労働の規定が割り当てられている場合、その規定は他の適用可能なすべての規定に優先します。

(ii)部署に基づく規定(第二優先):雇用の種類に基づく規定が割り当てられていない場合、システムは、従業員の所属部署(営業、技術、人事など)に関連付けられた時間外労働の規定を確認します。

(iii)場所に基づく規定(第三優先):雇用の種類に基づく規定も、所属部署に基づく規定も割り当てられていない場合、システムは、従業員の勤務場所(横浜や静岡など)に関連付けられた時間外労働の規定を適用します。
  1. 必要な時間外労働のルールを有効化し設定します。
    1. 1日あたりの時間外労働:従業員の1日あたりの時間外労働時間と延長した時間外労働時間を管理するために有効化し設定します。


      たとえば、従業員の1日あたりの労働時間が8時間を超えた場合は1日あたりの時間外労働として記録され、1日あたりの労働時間が10時間を超えた場合は1日あたりの延長時間外労働として記録できます。

    2. 1週間あたりの時間外労働:従業員の1週間あたりの時間外労働時間と延長した時間外労働時間を管理するために有効化し設定します。1週間あたりの時間外労働は、暦週ごとに計算されます。



      たとえば、従業員の労働時間が暦週あたり40時間を超える場合は1週間あたりの時間外労働として記録され、暦週あたりの労働時間が48時間の場合は1週間あたりの延長時間外労働として記録されます。

    3. 1か月あたりの時間外労働:従業員の1か月あたりの時間外労働時間と延長した時間外労働時間を管理するために有効化し設定します。

      たとえば、従業員の労働時間が1か月あたり160時間を超える場合は1か月あたりの時間外労働として記録され、1か月あたりの労働時間が176時間の場合は1か月あたりの延長時間外労働として記録されます。
    4. 週末の時間外労働:従業員の週末の時間外労働時間と延長した時間外労働時間を管理するために有効化し設定します。


      たとえば、ある週末に従業員が働いた場合は週末の時間外労働として記録され、週末の労働時間が8時間の場合は週末の延長時間外労働として記録されます。

    5. 休日の時間外労働:従業員の休日の時間外労働時間と延長した時間外労働時間を管理するために有効化し設定します。

      たとえば、ある休日に従業員が働いた場合は週末の時間外労働として記録され、休日の労働時間が8時間の場合は休日の延長時間外労働として記録されます。

  2.  対象の従業員について時間外労働の集計データを表示するには、[時間外労働の規定レポート]を有効にします。これにより、[レポート]>[組織のレポート]>[出退勤]>[時間外労働の規定レポート]の下にある[時間外労働の規定レポート]が表示または非表示になります。詳細はこちらをご参照ください。

    日本から時間外労働の規定を追加する場合、レポート名は「36協定レポート」となり、組織の要件に合わせてレポートのヘッダーをカスタマイズできます。

  3. 時間外労働の上限に達した際に従業員とその上司に通知するには、次の通知を有効にします。
    1. 1か月あたりの時間外労働が指定上限を超えた場合に通知する。
      情報
      この通知では、週末の延長した時間外労働時間は上限の計算から除外されます。
    2. 1年あたりの時間外労働が指定上限を超えた場合に通知する。
    3. 1か月あたりの時間外労働の上限を、1年間で指定回数超えた場合に通知する。
      情報
      この通知では、週末の延長した時間外労働時間は上限の計算から除外されます。
    4. 1か月あたりの時間外労働の合計が指定上限を超えた場合に通知する。

      情報
      この通知では、上限の計算に当該月の時間外労働時間がすべて含まれます。これには、週末の延長した時間外労働時間も含まれます。
    5. 連続した過去数か月の時間外労働の平均時間が、指定上限を超えた場合に通知する。時間外労働の平均の上限値を各設定に複数追加し、通知を送信できます。

      情報
      暦年内で計算された移動平均に基づいて検証が行われ、通知が送信されます。たとえば、2か月間を対象とした通知の場合、システムは、連続する2か月間の時間外労働の平均時間が許容範囲内にあるかどうかを確認して、各月の上限を検証します。
  4. [保存する]をクリックして時間外労働の規定を追加します。
    時間外労働の規定は対象の従業員に対して即時に有効となり、対象の従業員の時間外労働時間は設定の内容に従って記録されます。

時間外労働の規定レポートの表示とエクスポート

時間外労働の規定レポートを表示してエクスポートするには:
このレポートでは、時間外労働の規定の設定に基づいて時間外労働が分割されています。規定に変更が加えられると、対象の従業員の時間外労働の値が更新されます。
  1. [レポート]>[組織のレポート]>[出退勤]>[時間外労働の規定]レポート(日本では「36協定レポート」)の順に移動します。
  2. フィルターオプションをクリックし、必要な時間外労働の規定を選択し、必要なフィルターを適用し、[送信]をクリックすると、該当のレポートが表示されます。

時間外労働に関するデータ

  1. 規定の労働時間:従業員が勤務日に働く必要がある標準労働時間または所定労働時間。
  2. 1日あたりの時間外労働:1日における標準労働時間または所定労働時間を超えて働いた時間。
  3. 1日あたりの延長時間外労働:1日あたりの時間外労働時間を超えて働いた時間。
  4. 1週間あたりの時間外労働:暦週における標準労働時間または所定労働時間の合計を超えて働いた時間。
  5. 1週間あたりの延長時間外労働:  1週間あたりの時間外労働時間を超えて働いた時間。
  6. 1か月あたりの時間外労働:  1か月あたりの標準労働時間または所定労働時間の合計を超えて働いた時間。
  7. 1か月あたりの延長時間外労働:  1か月あたりの時間外労働時間を超えて働いた時間。
  8. 週末の時間外労働:標準労働時間または所定労働時間内で週末に働いた時間。
  9. 週末の延長時間外労働:週末の時間外労働時間を超えて週末に働いた時間。
  10. 休日の時間外労働:標準労働時間または所定労働時間内で休日に働いた時間。
  11. 休日の延長時間外労働:休日の時間外労働時間を超えて働いた時間。
  12. 深夜 - 規定:深夜時間帯(通常は午後10時から午前6時)に働いた時間。組織が設定している深夜時間帯に基づき、深夜の規定労働時間として記録されます。
  13. 深夜 - 時間外労働:深夜時間帯に該当する時間外労働時間は、深夜の時間外労働として記録されます。
  14. 深夜かつ休日の時間:深夜時間帯と休日が重複する時間帯に働いた時間。たとえば、深夜時間帯が午後10時から午前6時までであり、休日が深夜0時に始まる場合、午前0時から午前6時までの時間帯は「深夜かつ休日の時間」とみなされます。

時間外労働の規定の編集

通知1日あたりの時間外労働時間、1週間あたりの時間外労働時間、1か月あたりの時間外労働時間を変更すると、対応するレポートの時間外労働の値も変更されます。
時間外労働の規定を編集するには:
  1. [設定]→[出退勤]→[設定]→[時間外労働の規定]の順に移動します。


  2. 規定名をクリックします。
  3. 時間外労働の規定に必要な変更を行います。
  4. [保存する]をクリックします。

時間外労働の規定の削除

通知
時間外労働の規定を削除すると、その規定の対象となる従業員に関連する時間外労働のデータはすべて完全に削除され、レポートに表示されなくなります。この操作は、元に戻すことはできません。
時間外労働の規定を削除するには:
  1. [設定]→[出退勤]→[設定]→[時間外労働の規定]の順に移動します。
  2. 規定にカーソルを合わせ、削除アイコンをクリックします。

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