重複データの有無の確認(チェック)

重複データの有無の確認(チェック)

Zoho CRMを使用して業務を進めるうちに、データの登録件数は増えていくため、データの重複を回避することが難しくなってきます。そこで、「重複禁止項目」の設定を利用すると、Zoho CRMに重複したデータが登録されることをあらかじめ制限できます。

重複禁止項目に設定した項目では、既存のデータと入力値が重複していないかどうかがチェックされます。たとえば、[見込み客]タブの[メール] (メールアドレス)項目を重複禁止項目に設定した場合、既存のデータと同じメールアドレスを入力して新しい見込み客データを登録しようとしても、重複の警告メッセージが表示され、データは登録できません。これにより、同じメールアドレスを持つ見込み客データが複数登録されることを回避できます。同様に、会員番号、クレジットカード番号、商品コードなど、各データの識別用に専用の値を持つべき項目を、重複禁止項目に設定できます。なお、Zoho CRMのどのタブの項目でも重複禁止項目に設定できます。項目値の重複チェックは、手動でデータを作成した場合以外にも、自動でデータが作成された場合にも行われます(インポート/Webフォーム/API/外部連携によって自動作成されたデータ、見込み客/受注書/見積書のデータを変換して作成したデータなど)。

重複禁止項目を設定できるのは、タブのカスタマイズ権限を持つ管理者やユーザーです。タブ内の項目を重複禁止項目に設定すると、該当の項目に基づいて、該当のタブで重複データが作成することが制限されます。

重複禁止項目の設定を行っても、制限の対象外の方法でのデータ登録や値の入力ミスなどによって、重複データが登録される場合があります。このような場合は、重複データの統合機能を使用して、重複データを処理できます。

重複禁止項目の設定

タブのカスタマイズ権限を持つユーザーが、この機能を利用できます。タブ内の項目を重複禁止項目に設定すると(または、設定を無効にすると)、すべての管理者に通知メールが送信されます。[見込み客]タブと[連絡先]タブで共通する項目についても、各タブで個別に重複禁止項目の設定を行う必要があります。重複禁止項目の設定は、組織内のすべてのユーザーのデータに反映されます。新しいデータの登録時に、Zoho CRM内にすでに登録されている値を重複禁止項目に入力しようとすると、警告メッセージが表示され、データは登録できません。

重複禁止項目の設定方法については、該当のヘルプページと以下の情報をご参照ください。関連情報:重複禁止項目にする設定



見込み客から連絡先への変換時における重複データの確認

以下では、見込み客から連絡先への変換時において重複データを確認する方法について、例を挙げて説明します。たとえば、見込み客のAさんのデータを連絡先データに変換したとします。これにより、Aさんのデータは[連絡先]タブに登録されました。その後、別の営業担当者が、すでに対応済みであることを知らずに、同じAさんのデータを[見込み客]タブに追加したとします。この場合、Aさんの見込み客のデータが重複してしまいます。

重複禁止項目の設定を有効にすることで、このような見込み客のデータの重複を防ぐことができます。すべての見込み客(連絡先に変換済み、または、[連絡先]タブに直接追加された連絡先)において、データが重複しているかどうか確認することが可能です。有効にすると、[見込み客]タブにおいて重複するデータが作成されていないかどうか確認が行われます。重複するデータがある場合、データの作成がブロックされます。

見込み客の重複データを確認するにあたって、以下の2種類の方法があります。

  1. 各種設定の変更のリンクの使用:

    対象の項目を重複禁止項目に設定し、[…]をクリックすると、[設定を変更する]のリンクが表示されます。


  2. 設定画面への移動:

    1.[設定][カスタマイズ][タブと項目][見込み客]の順に移動します。
    2.
    […][重複チェックの設定]の順にクリックします。


    重複データの確認の設定画面が表示されます。

    変換した見込み客においてのみ重複データの確認を行う場合は、チェックボックスにチェックを入れ、ドロップダウンから[取引先、連絡先、商談に変換された見込み客]を選択し、[保存する]をクリックします。


    [連絡先]タブにおいて重複データの確認を行う場合は、チェックボックスにチェックを入れ、ドロップダウンから[連絡先]を選択します。対象となる重複禁止項目を指定し、[保存する]をクリックします。この設定は、後で変更することも可能です。

これにより、[見込み客]タブに重複データが入力された場合、既存データとの重複についての警告メッセージが表示されます。メッセージにある[見込み客を表示する]のリンクにカーソルを合わせると、該当の見込み客の概要(名前と担当者)が表示されます。[見込み客を表示する]のリンクをクリックすると、該当の見込み客の詳細が表示されます。なお、このリンクは重複データが1件の場合にのみ表示されます。 
重複データが複数ある場合、警告メッセージに表示される[見込み客を統合する]のリンクをクリックすると、重複データを検索して統合できます。重複データの統合に関する詳細については、該当のヘルプをご参照ください。

データの追加方法ごとの重複チェックの動作

Zoho CRMには、さまざまな方法でデータを追加できます。以下では、追加方法ごとの重複チェックの動作について説明します。なお、こちらでは[見込み客]/[連絡先]タブの[メール]項目を重複禁止項目に設定した場合を例に紹介します。

  • データの作成と編集:データに入力したメールアドレスがすでに登録されている場合、警告メッセージが表示され、データを保存できません。
     
  • 関連リスト関連リストで連絡先データを作成する際にも、メールアドレスの重複チェックが実行されます。
     
  • ルックアップ項目の作成画面:ルックアップ項目の作成画面で見込み客/連絡先データを作成すると、メールアドレスの重複チェックが実行されます。
     
  • Webフォーム:見込み客/連絡先のWebフォームを使用して追加したデータに対して、メールアドレスの重複チェックが実行されます。重複データが見つかった場合は、承認依頼のメールが自動的に送信されます(見込み客/連絡先の承認設定を無効にしている場合でも、承認プロセスが実行されます)。データは、承認者によって承認された後にのみ、タブに追加されます(関連情報:データの承認)。
     
  • データの複製:見込み客/連絡先データを複製すると、複製したデータの設定画面では、[メール]項目の入力値が自動的に削除されます。項目に別のメールアドレスを追加すると、データを保存できます。
     
  • データのインポート:インポート時のメールアドレスの重複チェックを有効にすると、データの[複製]設定は利用できなくなります。重複データに対する操作としては、[スキップ]または[上書き]を設定できます。[上書き]を選択する場合、見込み客ID/連絡先IDは関連付けできません。
     
  • モバイルアプリ:Zoho CRMのモバイルアプリを使用してデータを追加すると、重複チェックが実行されます。そのため、見込み客/連絡先の重複データは作成できません。
     
  • APIの使用:
     
    [メール]項目の重複チェックを有効にした場合、各APIメソッドは次のように実行されます。
     
      • insertRecord APIメソッド:このAPIメソッドを使用して、Zoho CRMアカウント内にすでに登録されているメールアドレスの見込み客データを追加した場合、データがすでに登録されている旨のメッセージがAPIの処理結果(レスポンス)として出力され、データは追加されません。
         
      • updateRecord APIメソッド:このAPIメソッドを使用して、データの[メール]項目を更新する場合、メールアドレスの重複チェックが実行されます。Zoho CRMアカウントに同じメールアドレスがすでに登録されている場合、データは更新されません。なお、複数のデータを一括更新する場合、該当のデータはスキップされます。
         
      • convertLead APIメソッド:このAPIメソッドを使用して、見込み客データを変換する場合、メールアドレスの重複チェックが実行されます。Zoho CRMアカウントに同じメールアドレスがすでに登録されている場合、該当の見込み客データは変換されません。

注意:
  • 標準項目である[メール]項目が非表示に設定されている場合、この機能は利用できません。

制限事項

次の方法でのデータ登録時には、重複禁止項目(例:[メール]項目)についての重複チェックは実行されません。

  • Zoho Sheet表示を使用した、データの更新/追加
  • データの移行
  • ごみ箱からのデータの復元
  • Microsoft Outlook用Zoho CRMプラグイン/Google コンタクト(Googleの連絡先)との同期機能を使用した連絡先データの同期


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